アジレントテクノロジのテスタU1233AでPC接続...購入と使い方メモ

テスタ購入検討
PCに接続できるテスタが欲しくなったので購入検討を始めた。
三和電気のテスタPC510が手元にあり、これはPC接続ができる機種なのだが
Windows7での使用ができない。

テスタ、光通信ケーブル、計測ソフトのどれか1つか2つを
買い直せばなんとかなるかというとそうではなく、上記3機材がすべて
Windows7に非対応、つまり全部買い直さなければならない。
PC510はWindows XPで使用できる。
XPマシンはないことはないのだができるだけ使いたくない。
PC510もちゃんと動いているし、まだ修理可能期間内なのに実質使えないとは何とも残念。
そこでテスタ購入検討開始となった。

新しいテスタは日本製(メーカー)がいいと思って探すが見つかるのが三和電気製ばかり。
今回は他メーカーにしたいので仕方なく海外製も探す。
個人が使うテスタとは言え、信頼性、安全性も重要視してネットで探していると
Agilent社製のテスタが見つかった。
あのAgilent社がテスタを作っていたのかと思いながら機種を選ぶと
U1230シリーズが自分的にいい感じだった(もう少し安いと嬉しいんだけど)。

Agilent U1230シリーズ比較
型名 価格(Agilent社税抜) メモ
U1231A \10,295 PC接続可。電流測定できない。
U1232A \14,059 PC接続可。温度(補助?)測定にU1586B(8000〜円)が必要。
U1233A \17,183 PC接続可。温度測定にU1186A(3000〜円)が必要。

温度もたまに測定すること、今後同一機種の追加も考えているのでU1233Aに決めた。

ちなみに三和電気で買ったらどのくらいになるのか適当に選んで比較してみた。
Agilent、三和電気比較
メーカー Agilent 三和電気
本体 型名
    標準価格
    実売価格
U1233A
  $168
  \16000〜17000
PC710(真の実効値で選択)
  \21200(税抜)
  \19500〜21200
USBケーブル 型名(Windows7対応)
          標準価格
          実売価格
U1173B
  $32
  \3000〜4000
KB-USB7
  \7600(税抜)
  \7000〜7600
ソフトウェア 名称
         標準価格
         実売価格
Agilent GUI Data Logger Software
  無料
  -
PC Link 7
  \8000(税抜)
  \7000〜8000
PC接続環境に必要な金額はおよそ・・・ \19,000 \33,500

USBケーブル(U1173B)購入
テスタ本体は決まったのでUSBケーブルを注文しようとしたところ、どこにも在庫がない。
そもそもU1173Bの掲載自体がネット上にほとんどない。
いろいろ調べてみると納期が13週らしいことが分かった。
ちょっと・・・13週って何か月よ・・・。
USBケーブルの入手に3ヶ月かかるとは...
価格は数千円で安いらしい。
再度、国内、海外も調べてみて3ヶ月はかからず何とか入手。でも結構時間はかかった。
最近の情報では1ヶ月くらいになったとかならなかったとか。

U1233A到着
到着したU1233A(化粧箱に本体、テストリード、電池、紙取説、校正証書入り)。原産国はMADE IN MALAYSIA。
電源は単4電池4本を使用。今回eneloopを入れ、数日連続のデータ取得を行ったが特に問題はなかった。
 

U1233AにUSBケーブル(U1173B)を接続した状態。
USBケーブルを接続すると寝かせること(仰向け)はできない。
 

Agilent GUI Data Logger Softwareインストール
Ver1.7.1.0をダウンロードしてインストール。PCはWindows7(64bit)。
Windows7 Starterでも動作した。
確認のためXPにもインストール。使えることは確認できた(XPはサポートあり)。

光・USBケーブル(U1173B)をPCに接続
U1173BをPCに接続する。
手動でドライバなどのインストールの必要はなく認識される。

Agilent GUI Data Logger Software
データロガーソフト起動。
 

テスタと接続
CommunicationタブのSettingを設定してConnect。
Autoのほうが楽ではあるがBaud Rateが下がってしまうことがある。測定に影響はないかもしれないが。
Autoで接続するとメッセージが表示される。OKをクリック。
 Agilent_GUI_Data_Logger_Software_PC接続

接続完了
コメントをメモ。
 

計測スタート
Data Loggingをクリックした後、RUNボタンを押して計測開始。
表示がでかい。遠くから見るにはいいかも。・・・遠くから見るにはもっと大きくほうがいいかな。
 

測定中
Data Logging Table
 
 ※ Time部分は画像加工あり。実際にはyyyy/mm/dd hh:mm:ssのフォーマットで表示される。以下も同じ。

Graphs
U1233AではSecondaryは使えないためSecondary画面を消してPrimaryを大きくしたいのだが方法が?。できない?
 

Virtual Meter、Data Logging Table、Graphsを一度に表示するのはできない模様。

計測終了とデータ保存
赤いストップボタンを押す。するとデータを保存するか聞かれる。
保存する場合は当然Yesを押すのだがここで注意が必要。
Options設定がデフォルトで、以前にデータの保存を行っている場合、ここでYesをクリックすると
前回のデータファイルが上書きされてしまう。Noをクリックすると取得データはすべて消える。
下の状態で前回保存したファイルを残したい場合は、Yesをクリックする前にファイルを退避する必要がある。
止めるときはStopボタンを使わずPauseし、Truncateを使うほうがいいかもしれない。
PCへのデータの保存はcsv形式。
 

自動でデータを保存
メニューバーのOptionsを開く。
Save Table Automaticallyにチェックを入れ、何データ毎に保存するか入力してOK。
下の場合、100データ毎に別ファイルに自動保存される。
また、自動保存有効時の最終ファイルは
 ・その計測中に自動保存されたファイルが1つでもあれば最後のファイルは上書きされない。
 ・その計測中にまだ自動保存ファイルがない場合、計測STOP→YESとするとファイルは上書きされる。
 Agilent_GUI_Data_Logger_Software_PC接続

気が付いたことメモ
計測中、測定データがOLと表示されることがあった。
レンジをAutoにするとその切り替わりタイミングで適切に計測ができない様子。
レンジをAutoではなく固定にするとOLは出なくなった。
 

ソフトが無料、高価な測定器がメインな会社だからあまり期待できないけど、できると嬉しい項目を書いてみる。
・Virtual Meter、Data Logging Table、Graphsを一度に表示したい。
・無効なSecondaryウィンドウは消したい。
・StopボタンはStopだけがいいのでは。データ保存は別にSave、Save asのほうが一般的で使いやすいと思う。
 取得データ消去は、スタート開始時とか消去専用ボタンとかの方がこれも使いやすいのでは。
もし、使い方が分かっておらずできる場合は、(m。_ _)/

アジレント社のテスタということで信頼性は○。
アジレント社の測定器事業は2014年に会社分割によりキーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)になるとのこと。
聞きなれた社名でなくなるのは少し残念。
社名変更になる前にもう一台ほしいかも。

使い方メモ作成:2014年

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オシロPicoScopeを使ってみた...使い方メモ

Agilent Technology
Agilent Technology社サイト
Agilent Technology社デジタルマルチメータU1233Aのページ
Agilent Technology社Agilent GUI Data Logger Softwareのページ

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